閉じる

NEWS

論文「Privacy in Motion」がNDSS 2027に採録されました

2026.09.18

コネクテッドカーは、ドライバーだけでなく同乗者や周囲の歩行者からも大量の個人情報を収集するデータ基盤へと変貌しつつあります。しかし、こうしたデータ収集の実態に対してプライバシー保護の仕組みや利用者の理解は追いついておらず、メーカーが開示している内容と利用者の認識とを体系的に突き合わせた実証研究はほとんどありませんでした。

本研究では、2つの相補的な調査を実施しました。調査1では主要自動車メーカー17社の米国向けプライバシーポリシーを分析し、広範なデータ収集、複雑で断片化した開示、第三者へのデータ共有に対する利用者の制御や透明性の乏しさを明らかにしました。調査2では米国・ドイツ・中国の437名を対象に、ドライバー・同乗者・歩行者という立場ごとのデータ収集に対する安心感、期待、データ共有の意向を調査しました。その結果、生体情報や商業目的の情報がとりわけ機微であると受け止められていること、データ収集への安心感が立場によって大きく異なること、そして大多数の利用者がデータ収集からのオプトアウトを望んでいることが分かりました。本成果は業界の実態と利用者の理解の間に大きな乖離があることを示しており、立場や文化の違いに配慮した、より明確な透明性の仕組みの必要性を提起しています。2027年3月にソウルで開催されるNDSS 2027で発表されます。

【論文情報】
Lachlan Moore, Yinan Zhao, Rei Yamagishi, Allan Wirth, Tatsuya Mori, “Privacy in Motion: Role Perspectives on Connected Vehicle Data Collection,” Proceedings of the Network and Distributed System Security Symposium (NDSS 2027), Seoul, Republic of Korea, March 2027.

NDSS 2027 公式サイト